石川遼「ゾーンに入る」
5月上旬、石川遼が世界最小ストロークを更新する58というスコアで優勝したあと、「ゾーンに入りました」と語った。それ以来、ずっと「ゾーンに入る」という言葉遣いはいかがなものかと気になっている。
わかりやすく言うと、「ゾーンに入ってる」状態というのは、「適度な緊張感を保ちながら自身のパフォーマンスを最大限に発揮できるコンディション」のこと。
トワイライトゾーン、デッドゾーン、レッドゾーンなどと世の中には色んなゾーンがあるので、ただ「ゾーンに入った」と言われても、「え、どのゾーン?」と戸惑ってしまう。
遼くんは「ゾーンに入る状態をあまり知っている人はいないと思うけど・・・」と言うのだが、何もゾーンに入るのは一流のアスリートだけじゃないわけで、アーティストや僧侶、ことによったらパートのおばちゃんとか子供だってたまには出入りしてるかもしれない。
ゾーンに入れた石川遼
ゾーンに入れなかった石川遼
世間の注目を集める遼くんが「ゾーンに入る」と言ったことによって、ゾーンという言葉がこれまでよりカジュアルに使われそうで心配だ。
もともと常人を超えた資質・能力の持ち主を指して使われていたカリスマという言葉が「カリスマ美容師」、「カリスマ店員」などと日常的に使われるようなって、言葉の格を落としたように、ゾーンもあまり簡単に使わないほうがいいような気がする。例えばこんな使われ方をしそうだから・・・
「部長ー、部長ー」
「あ、今声かけちゃダメだって」
「なんで?」
「部長、今ゾーン入ってっから」
「ごめんごめん、さっき電話くれたよね」
「お取り込み中だった?」
「うん、ちょっとゾーン入ってた」(←風呂入ってた、みたいなニュアンスで)
みたいなことになると、本当に深いゾーンに入ってる人との区別がつかなくなるから。
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