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一般人Oの事件簿

 友達のOから聞いた話。
 ある晩、Oは深夜まで寝ころんで映画を見ていた。小腹が減ったのでコンビニにでも、と立ち上がろうとしたら、突然、金縛りにかかった。意識はあるし、五感もはっきりしているのに。いわゆる「霊感の強い」タイプでもない自分がなぜ?と思ったが、動けないものは仕方がない。観念してそのまま寝てしまった。
 翌朝目が覚めると昨夜の金縛りが嘘のように体は自由に動く。とにかく腹が減っていたので改めてコンビニに向かった。
 コンビニに行く途中、いつもなら通行人もまばらな道がやけに騒がしい。おまけにパトカーも数台止まっていて、鑑識の人たちが路面に顔をつけるようにして作業している。道には赤黒いシミが広がり、チョークで描かれた人型の輪郭もある。三歳児でも事件があったと気づくベタな状況に興奮したOは野次馬のおばさんに声をかけた。
「何があったんですか?」
「昨日の夜ね、ここで人が殺されたらしいのよ。あたしも又聞きで詳しくはわからないんだけど」
 警察に詳しい話を聞いたところ、事件が起きたのはまさにOが金縛りにかかった時間帯だった。
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