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40キロ地点のふたり

 Q
 マラソン金メダリストのQちゃんこと高橋尚子が16日、結婚前提の交際相手との進展を訊かれて、「(マラソンにたとえると)40キロ地点に来ているのではないでしょうか」と語り、結婚が秒読み段階であることを明かした。
 さらにQちゃんは「この先、失速しないように、ゴールに入るまで何が起こるか分からない」とか、「プライベートでのペースメーカーは?」との問いに「どちらかが先を歩いてるわけではなく、ともに歩んでるという感じです。」とも答えた。付き合いのいい人だ。
 ぼくはこのニュースを見て、これはリポーターが「マラソンにたとえると、どのあたりでしょう?」みたいな質問をしたからこんな答え方をしたのだろうと思った。芸能リポーターが「~にたとえるとどうでしょう?」といった質問をするのはよくあることだから。逆に、もう何度もそういう質問を受けていて、今では注文されなくてもあらゆることをマラソンにたとえて考える癖ができているのかも。
 もしぼくがQちゃんだったら「なんでいつもマラソンにたとえないといけないんですか(怒)」ぐらいのことは一度言うと思う。
 リポーターがアスリートに「たとえコメント」を求める理由にはいくつかあるだろう。

1.タレントと違ってインタビューなれしていない人もいるため、万人にわかりやすいコメントを引き出したい。
2.くだけたニュアンスを醸しだすことでネタとしての価値を少しでも余計に盛りたい。
※この場合だと、「いつ頃ご結婚を?」と訊いて、答えが「むこう半年以内には」だと無味乾燥すぎる。
3.業界の慣例になっている。

 Qちゃんはこれから引退、出産、離婚など人生の節目ごとにマラソンにたとえた表現を考え続けなければいけないわけで、他のスポーツと違って単調なマラソンでどれだけコメントし切れるだろうかと心配だ。もうネタは尽きているようにも思える。
 たとえば、将来、Qちゃんが離婚した場合、こんなやりとりが予想される。

 リポーター:「今の気分をマラソンにたとえてお願いします。」
 Qちゃん:「今にして思えば、彼は通過点に過ぎなかったのかもしれません」
 リポーター:「すみません。もう少し具体的にお願いします」
 Qちゃん:「給水所…でしょうか」

 このようにして無理矢理マラソンにたとえさせられたせいで、憎んでもいない相手をこき下ろす結果になり、関係が余計にこじれたりしそうだ。「金輪際マラソンにたとえたコメントはしません」とマスコミ各社にファックスすることを強く勧めたい。

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